35歳男性の婚活は遅い?「男はいつでも結婚できる」が危険な理由をデータで解説
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「男はいつでも結婚できる」は統計とは合いません。男性の平均初婚年齢は31.2歳で、35歳以降に起きる初婚は全体の2割程度です(厚労省「人口動態統計」2024年)。未婚率が大きく下がるのも30代までで(総務省「国勢調査」2020年)、精子の質の低下や子どもへのリスク上昇など、男性側の加齢の影響も複数の研究で確認されています。
「男はいつでも結婚できる」を検証できる形にする
「女性の婚活は年齢がシビアだが、男は焦らなくていい」という言説は、主張を分解すると 2つに分けられます。「年齢が上がっても結婚のしやすさは下がらない」という統計の主張と、 「年齢が上がっても子どもを持つことに影響がない」という医学の主張です。 この記事では前者を公的統計で、後者を査読論文で順に確認します。
男性の初婚の約8割は35歳より前:平均初婚年齢は31.2歳
男性の平均初婚年齢は31.2歳です(厚労省「人口動態統計」2024年)。この分布を本サイトのモデル※1に当てはめると、35歳以降に起きる男性の初婚は全体の22.4%で、初婚のおよそ8割は35歳になる前に起きています。この「その歳以降に起きる初婚の 割合」を年齢ごとに追うと、男性のカーブは女性より約1.7歳分 遅れて同じ形で下っているだけで、「男性は下がらない」わけではありません。
| 年齢 | これ以降の初婚の割合(男性) | 年齢偏差値(男性) | 年齢偏差値(女性) |
|---|---|---|---|
| 25歳 | 89.3% | 62.4 | 59.4 |
| 30歳 | 59.5% | 52.4 | 49.0 |
| 35歳 | 22.4% | 42.4 | 38.5 |
| 40歳 | 3.9% | 32.4 | 28.1 |
自分の年齢で確かめるなら 年齢偏差値ツールで計算できます。
出典: 厚労省 人口動態統計(2024年)(e-Stat のデータを加工して作成)
未婚率が大きく動くのは30代まで
国勢調査(2020年)では、男性の未婚率は30〜34歳から35〜39歳にかけて12.8ポイント下がるのに対し、35〜39歳から40〜44歳は5.2ポイント、40〜44歳から45〜49歳は1.5ポイントしか下がりません※2。結婚の動きは30代でほぼ起き終わり、40代に入ると急に小さくなるという形がはっきり出ています。35〜39歳男性の未婚率は33.3%、 およそ3人に1人で同世代の未婚男性はまだ大勢いますが、45〜49歳でも26.5%が未婚のままです。
| 年齢階級 | 男性の未婚率 | 女性の未婚率 |
|---|---|---|
| 30〜34歳 | 46.0% | 35.5% |
| 35〜39歳 | 33.3% | 23.9% |
| 40〜44歳 | 28.0% | 19.7% |
| 45〜49歳 | 26.5% | 18.1% |
| 50〜54歳 | 23.8% | 16.0% |
出典: 総務省 国勢調査(2020年)(e-Stat のデータを加工して作成)
「年下と結婚すればいい」の現実:平均初婚年齢の差は1.7歳
平均初婚年齢は夫31.2歳・妻29.5歳で、その差は1.7歳です。大きな年の差での結婚は分布の端にある少数派で、 多数派は同世代どうしで結婚しています。婚活を先送りして「そのうち年下と」と 考えるのは、統計的には例外的な組み合わせを最初から前提にする戦略で、 成立する確率はそのぶん下がります。
出典: 厚労省 人口動態統計(2024年)(e-Stat のデータを加工して作成)
精子の質は加齢で下がる:約9万人のメタ分析
次に医学の主張です。90研究・約9万人を統合したメタ分析(Johnson ら、2015年)では、 加齢に伴って精液の量や精子の運動率など質に関わる主要な指標が一貫して低下する ことが示されています※3。妊娠のしやすさを直接調べた英国の約8,500組の調査(Ford ら、2000年)でも、 女性側の年齢などを調整したうえで、12ヶ月以内に妊娠に至るオッズは男性が24歳を過ぎると1年ごとに約3%低下していました。そもそも不妊の原因の約半分には男性側の要因が関わっており※4、「不妊は女性の問題」という前提自体が誤りです。
出典: Johnson ら (2015)・Ford ら (2000)・日本生殖医学会 生殖医療Q&A(詳細は参考文献)
子どもへのリスクも父親の年齢で上がる
子どもの側への影響も研究が蓄積しています。子どもに新しく生じる突然変異は父親の 加齢1年ごとに約2個ずつ増え※5、メタ分析では、父親が40〜44歳の場合の自然流産のオッズは若い父親の約1.23倍、 45歳以上では約1.43倍(du Fossé ら、2020年)、自閉スペクトラム症のリスクは 父親の年齢が10歳上がるごとに約21%上昇(Wu ら、2017年)と報告されています。 いずれも相対リスクの話で、過度に恐れる必要はありません※6。ただ、卵子の加齢は広く知られる一方で精子の加齢はほとんど語られないという 情報の非対称性が「男はいつでも」説の土台になっており、男性に生物学的なタイムリミットが一切ないという通説はデータと合いません。
出典: Kong ら (2012)・du Fossé ら (2020)・Wu ら (2017)(詳細は参考文献)
結論:35歳は「遅い」のではなく「先送りの余裕がない」
35歳男性の婚活は遅すぎません。男性の初婚の22.4%は35歳以降に起きて いますし、同世代の未婚男性は3人に1人います。一方で「いつでも結婚できる」も 成り立ちません。未婚率の動きは40代で急減し、初婚年齢の分布でも35歳はすでに 後ろから2割の位置です。結婚したい気持ちがあるなら、先送りの根拠になるデータは 見当たりません。まず 婚活偏差値診断 で年収・身長・年齢など7軸の自分の位置を公的統計の分布から確認し、年齢以外の どの軸で補えるかを把握するところから始めるのが合理的です。入力値はサーバーに 送信されないので、登録なしで試せます。
35歳男性の婚活についてよくある質問
- 35歳男性の婚活は遅すぎますか?
- 遅すぎません。男性の平均初婚年齢は31.2歳で、本サイトのモデルでは35歳以降に起きる初婚が全体の22.4%あります(厚労省「人口動態統計」2024年)。ただし未婚率が大きく下がるのは30代までで、40代に入ると動きが急に小さくなります。「遅すぎる」ではなく「先送りする余裕はない」年齢です。
- 男性の妊娠させる力(妊孕性)は何歳から下がりますか?
- 女性のような明確な限界年齢はなく、連続的に下がります。約9万人を対象にしたメタ分析では精液量・運動率・正常形態率が加齢とともに低下し、英国の大規模調査では12ヶ月以内に妊娠に至るオッズが24歳を過ぎると1年ごとに約3%下がると報告されています。
- 父親の年齢が高いと子どもへのリスクはどのくらい上がりますか?
- メタ分析では、父親が40〜44歳だと流産のオッズが約1.23倍、45歳以上で約1.43倍、自閉スペクトラム症は父親の年齢が10歳上がるごとにリスクが約21%上がると報告されています。いずれも相対リスクで、絶対リスクは小さいままです。
- 35歳男性が婚活を始めるなら何をすべきですか?
- まず自分の市場での位置を数字で把握することです。年齢偏差値は35歳男性で42.4と平均をやや下回る一方、年収や身長など他の軸で補える余地があります。本サイトの婚活偏差値診断は公的統計の分布から7軸の偏差値を無料で計算でき、入力値はサーバーに送信されません。
注記
- ※1年齢偏差値は、厚労省「人口動態統計」の平均初婚年齢に正規分布(男性は標準偏差5歳)を当てはめた本サイトのモデルです。実際の初婚年齢分布は正規分布より右に裾が長いため、「その歳以降の初婚の割合」は高年齢側ほど粗い近似になります。偏差値は 25〜75 の範囲にクリップしています。定義の詳細は /sources に掲載しています。
- ※2同じ人たちを追跡した値ではなく、2020年時点の年齢階級どうしの断面比較です。高い年齢階級ほど「結婚が今より当たり前だった世代」の値が混ざるため、階級間の差は「結婚による減少」と「世代の違い」の両方を含みます。45〜49歳から50〜54歳にかけて下げ幅が再び大きく見えるのは、主にこの世代効果です。
- ※3Johnson ら(2015年)の90研究・約9万人のメタ分析。低下が一貫して確認されたのは精液量・運動率・正常形態率で、DNA が損傷した精子(DNA断片化)の割合は増加します。一方、精子の濃度については加齢による低下は確認されておらず、すべての指標が悪化するわけではありません。
- ※4WHO の調査では、不妊の原因は女性のみ41%・男性のみ24%・男女双方24%・原因不明11%と報告されています(日本生殖医学会 生殖医療Q&A)。男性のみと双方を合わせた約半分に男性側の要因が関わる計算です。
- ※5Kong ら(2012年)がアイスランドの親子78組の全ゲノム解読で示した結果。精子は生涯分裂を続ける細胞から作られるため、加齢とともに複製エラーが蓄積するという機序で、新規変異の数は母親ではなく父親の年齢でほぼ決まっていました。
- ※6ここで挙げた数字はいずれもオッズ比・相対リスク(何倍になるか)であり、もともとの絶対リスクが小さい事象では、上昇したあとの確率も小さいままです。また流産や発達障害はいずれも多くの要因が関わる事象で、父親の年齢はその一因にすぎません。大半の妊娠・出産は父親の年齢によらず問題なく経過します。
参考文献
- 厚生労働省「人口動態統計」(平均初婚年齢)
- 政府統計の総合窓口(e-Stat) 国勢調査
- Johnson SL ほか (2015) Consistent age-dependent declines in human semen quality. Ageing Research Reviews
- Ford WCL ほか (2000) Increasing paternal age is associated with delayed conception. Human Reproduction
- Kong A ほか (2012) Rate of de novo mutations and the importance of father's age to disease risk. Nature
- du Fossé NA ほか (2020) Advanced paternal age is associated with an increased risk of spontaneous miscarriage. Human Reproduction Update
- Wu S ほか (2017) Advanced parental age and autism risk in children: a systematic review and meta-analysis. Acta Psychiatrica Scandinavica
- 日本生殖医学会 生殖医療Q&A「不妊症の原因にはどういうものがありますか?」
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出典: 政府統計の総合窓口(e-Stat)(https://www.e-stat.go.jp/)の各種統計を加工して作成。本記事の数値は e-Stat 等のデータを加工して算出した参考値であり、政府の公式見解・試算を示すものではありません。 各統計の年次・取得日はデータソースに掲載しています。